日本の「おいしい!」をさまざまな切り口でお届けしていきます。

2015年9月30日

三浦半島のおいしい食材!ヒミツ探検隊と一緒に発見してきました!

神奈川県・三浦半島を舞台に、国産食材のおいしさを発見する親子体験ツアーに同行してきました。

「巨大なマグロさんがどんどん解体されていくです~」(こくさん)
「巨大なマグロさんがどんどん解体されていくです~」(こくさん)

「三浦半島に向けて、いざ出発です~」(こくさん)
「三浦半島に向けて、いざ出発です~」(こくさん)

三浦半島は、首都圏から近い場所でありながら自然が豊かで、魚介類や野菜の宝庫。ここを舞台に、フード・アクション・ニッポン推進本部事務局が国産食材の魅力を再発見してもらう親子体験ツアー『三浦半島おいしい食材 ヒミツ探検隊 〜海の恵みが大地を潤す〜』を開催しました。これは、マグロ問屋を訪れて三浦ブランドマグロのおいしさのヒミツを知る、農園での収穫体験を通して三浦野菜のおいしさのヒミツを知る、マグロや野菜を使ったツナサンドをつくるという3つのミッションに挑戦しながら、生産から加工、流通の現場を一貫して見学するツアーです。
参加者は、17名の小学生とその保護者、総勢32名。三浦半島へ向けて、新宿駅からバスで出発です。

“食料自給率”について知ろう

食料自給率についてクイズを出題する小谷さん
食料自給率についてクイズを出題する小谷さん

バスの中では最初に、ツアーの説明や参加する子どもたちの自己紹介などがあり、その後、FANバサダー(フード・アクション・ニッポン アンバサダー)の小谷あゆみさんが登場。国産農林水産物の消費拡大を推進するフード・アクション・ニッポンの取り組みについて案内した後「今日のツアーでぜひ覚えて帰ってほしい言葉が“食料自給率”です」と食料自給率をわかりやすく説明しながら、クイズを出題しました。

質問に「はーい!」と子どもたちは元気に手を挙げてくれました
質問に「はーい!」と子どもたちは元気に手を挙げてくれました

そのときのクイズをここでご紹介しますので、皆さんも一緒に考えてみませんか?

Q1.日本の食料自給率はいくつでしょうか?

Q2.パンのもととなる小麦の自給率は?

Q3.野菜の自給率は?

(答え:A1. 39%、A2.12%、A3.80%)
*すべてカロリーベース

みんな予習してくれたようで、正解がたくさん出ました
みんな予習してくれたようで、正解がたくさん出ました

子どもたちは積極的に手を挙げていました。とても正解率が高く、しっかり予習してから参加してくれたようです。

マグロを保管する冷蔵庫でマイナス60℃を体感

まぐろ問屋三崎恵水産で、最初のミッションに挑戦
まぐろ問屋三崎恵水産で、最初のミッションに挑戦

まぐろ問屋三崎恵水産に到着。ここで、三浦ブランドマグロのおいしさのヒミツを探るのが一つ目のミッションです。恵水産は三崎港で水揚げされたマグロを仕入れて加工し、全国へ配送しています。案内をしてくれた岩元正章さんによると「三崎港に水揚げされるマグロは、本マグロ、メバチマグロ、キハダマグロ、ビンチョウマグロなどさまざまな種類があります。仕入れたマグロは、おいしさと鮮度を保つためにマイナス60℃の超低温冷凍庫で保管します。これは南極と同じくらいの温度なんですよ。獲れたての鮮度のまま、1年は劣化しません」とのこと。おいしさのヒミツはここにありました。

マイナス60℃の世界は、冷気で白いもやに包まれています
マイナス60℃の世界は、冷気で白いもやに包まれています

いよいよ、マイナス60℃の世界を体感します。冷蔵庫に入った瞬間、あまりの寒さに保護者に抱きついてしまう子どもも。従業員の方がぬれたタオルを振り回すと、たちまちタオルは棒状に凍ってしまいました。
「顔が痛かった」「咳が出た」「息苦しかった」「鼻毛が凍った」など、体験したことのない寒さに子どもたちは大興奮でした。

巨大な冷凍マグロを解体する大迫力の加工場

巨大なマグロが電気のこぎりで次々と解体されていきます
巨大なマグロが電気のこぎりで次々と解体されていきます

次は、マグロの加工場へ。巨大なマグロが次々と運ばれ、凍ったまま電気のこぎりで解体されていきます。頭を落とし、胴体を縦にカット。その勢いとスピードは圧巻で、子どもたちは食い入るように見つめていました。
手早く加工するのも、鮮度を保つためです。ベテランの技術者とはいえ、カット作業は危険が伴うので、ゴム手袋の下には金属の鎖でできたメッシュの手袋をしています。

大迫力の加工場の様子を真剣に見つめる子どもたち
大迫力の加工場の様子を真剣に見つめる子どもたち

恵水産では1日に100〜200本ものマグロを解体し、すべての部位を無駄なく活用するそうです。
加工場での見学を終えた子どもたちは「マグロの大きさにびっくりした」「電気のこぎりが、手を切りそうで怖かった」「大きなマグロをどんどん切っていく姿がカッコよかった」と目を輝かせていました。

マグロを使って野菜を育てる?

この肥料がマグロからできています
この肥料がマグロからできています

次は川島農園へ。三浦野菜のおいしさのヒミツを探るのが二つ目のミッションです。ここ川島農園は、江戸時代から200年以上、露地栽培で野菜をつくり続け、健康を追求するため土づくりにこだわっているそうです。
また、さきほどおじゃました恵水産と連携して、マグロを肥料に活用した野菜づくりに取り組んでいます。川島義徳さんが実物を見せながら説明してくれました。

「このナスもマグロの肥料で育っています」と川島さん
「このナスもマグロの肥料で育っています」と川島さん

「乾燥させたマグロの切りくずは、専用の機械でペレットという粒のような状態にしてから、肥料として使っています。マグロも無駄にしないし、野菜はうまく育つし、いいことずくめですね。今日皆さんが収穫するナスやピーマンにも、マグロの肥料が使われていますよ」
海の恵みが肥料となり、よい土をつくり、野菜を育てていく。ここに、おいしさのヒミツがありました。

おいしいナスの見分け方を知ろう!

「大きくてピッカピカでおいしそうです~」(こくさん)
「大きくてピッカピカでおいしそうです~」(こくさん)

いよいよナスとピーマンの収穫タイム。まずはおいしいナスの見分け方を教えてもらいます。
「ナスは大きくて色が濃くてつやがあるものがいいですね。ヘタにとげがあるのは新鮮な証拠なのですが、採るときには気をつけて、必ずハサミで切ってください」さっそくナス畑へ。皮がつやつやピカピカしたナスをいっぱい発見しました。

新鮮なナスはヘタにとげがあるので、注意して採ります
新鮮なナスはヘタにとげがあるので、注意して採ります

たまに、皮にキズのあるナスがあります。これは食べられないのでしょうか。川島さんによると
「このキズは、生育中に葉や枝などにすれて出来てしまったものです。キズの部分が硬いのと、見た目が悪いので売れないため、出荷はしません。最終的に捨ててしまうことになります。本当はキズの部分の皮をむけばおいしく食べられるので、安く買ってもらえるといいのですが」

まるまるとしたナスを見つけました!
まるまるとしたナスを見つけました!

多いときは、30%も捨ててしまうこともあるそうです。小さなキズがあっても、おいしさは変わりません。店頭で買うことができたり、加工品として活用されるようになればいいのに、と思いました。

採れたてピーマンのおいしさは格別!

「緑色が濃くてつやつやしてて、おいしそうです~」(こくさん)
「緑色が濃くてつやつやしてて、おいしそうです~」(こくさん)

次はピーマンの収穫。どんなピーマンがおいしいのでしょうか。
「大きくて緑色の濃いもの、とくにヘタが六角形になっているものがおいしいですよ。それから、ピーマンは栄養価が高い分、虫もつきやすいんです。ヘタが黄色くなっていると虫が中に入っているかもしれないけれど、驚かないでくださいね。無農薬の証拠ですから」
さらに川島さんの話は続きます。

おいしい証拠といえる、ヘタが六角形のピーマンを発見!
おいしい証拠といえる、ヘタが六角形のピーマンを発見!

「ピーマンを採ったら、少しかじってみてください。採れたてのおいしさが分かると思いますよ」
そう聞くと、子どもたちもワクワクしてきたようで、急いでピーマン畑へ向かいます。

「うわー、ピーマンってこんなに甘いんだ」と大喜び
「うわー、ピーマンってこんなに甘いんだ」と大喜び

採ったピーマンをさっそくかじってみると、あちこちから「甘〜い!」という声が聞こえてきました。採れたての新鮮なピーマンは糖度が高く、時間が経つにつれ、糖度が低くなって苦みが出てくるそう。子どもたちは採れたてならではのおいしさを実感したようです。

「こんなに採ったよー!」と満足げな様子
「こんなに採ったよー!」と満足げな様子

収穫を終えた頃には、みんなナスとピーマンで袋がいっぱいになっていました。

マグロツナづくりに挑戦!

ぶつ切りのマグロを使って ”マグロツナ”づくりに挑戦
ぶつ切りのマグロを使って
”マグロツナ”づくりに挑戦

三浦のマグロや野菜について知ったあとは、おいしく食べる工夫を学びます。城ヶ島 遊ヶ崎リゾートのレストランをお借りして、子どもたちはコック帽やバンダナ、エプロンをつけてスタンバイ。
まぐろ問屋三崎恵水産の直伝“マグロツナ”づくりに挑戦するのが三つ目のミッションです。ぶつ切りにして一晩塩漬けにしたビンチョウマグロ、オリーブオイル、ニンニク、粒こしょう、ローリエ、ローズマリー、タイム、鷹の爪がテーブルごとに用意されています。

ハーブやオリーブオイルを混ぜて、よくもみ込みます
ハーブやオリーブオイルを混ぜて、よくもみ込みます

それらを厚手のビニール袋に入れ、スパイスがなじむようにしっかりともみ込みます。後は加熱して冷蔵庫で3日ほど寝かせるとツナの完成ですが、今日の体験はここまで。あらかじめ準備してもらったツナを使ってサンドイッチをつくります。

カラフルな9種類の野菜が並ぶサラダバー
カラフルな9種類の野菜が並ぶサラダバー

9種類の野菜が並ぶサラダバーで自由に野菜を取り、ツナと一緒にパンにはさんで出来上がり!このパンも三浦半島で栽培された小麦を使ったもので、とことん三浦産にこだわったサンドイッチです。「マグロおいし〜い!」と大人も子どもも大絶賛で、笑顔でサンドイッチをほおばっていました。

「香ばしいにおいがして、もうガマンできないです~」(こくさん)
「香ばしいにおいがして、もうガマンできないです~」(こくさん)

ツナの他にも、自分たちでスパイスをもみ込んだ生のマグロ、スタッフが焼いてくれたマグロのバーベキューなど、さまざまな食べ方でマグロを味わいました。

「ツナサンド、すごくおいしいよ!」と食欲旺盛です
「ツナサンド、すごくおいしいよ!」と食欲旺盛です

「ツナが缶詰よりもおいしい」「生がいちばん好き」「バーベキューのマグロがお肉みたいでおいしかった!」と、子どもたちの好みはさまざま。ひとつの食材をいろいろな方法で調理すると、食べ方もおいしさも広がることを発見することができました。

野菜は1日にどれくらい食べればいい?

「野菜はいろんな種類を食べるのがいいです~」(こくさん)
「野菜はいろんな種類を食べるのがいいです~」(こくさん)

おなかも満たされたところで、今度は野菜のワークショップのスタートです。地元に住み、地域の食材に精通するシニア野菜ソムリエの石川アミさんと新海嘉子さんから、野菜についてお話してもらいます。
先ほど、サラダバーでお皿に取った野菜の重さを各自量ってもらい、それをもとに1日に必要な野菜の摂取量を考えます。

9種類の野菜について説明する野菜ソムリエの石川さんと新海さん
9種類の野菜について説明する野菜ソムリエの石川さんと新海さん

「小学生の皆さんは、1日にどれくらい食べればいい
と思いますか?生野菜の場合、目安は両手のひらを合わせて広げ、そこにのせた量の3つ分です。280〜300gなのですが、測ってみてどうでしたか?」
と石川さんが問いかけると「150gだからぜんぜん足りない〜」や「360gも食べた!」などの声があがりました。実際に測ってみることで、食べる量についての意識が高まったようです。「野菜は食べる量もですが、種類も大切です。野菜によって含まれる栄養素が違うので、なるべくいろいろな種類の野菜を食べると、栄養のバランスがよくなるのです」
と、サラダバーに用意された9種類の野菜についても石川さんが説明してくれました。

いろいろな野菜の産地を知ろう!

日本地図で見ると、全国各地に野菜の産地があることが分かります
日本地図で見ると、全国各地に野菜の産地があることが分かります

「この中で三浦産のものは3つあります。1つは“水なす“。今日、皆さんが収穫したナスとちょっと違って皮も身もやわらかくみずみずしくて、生で食べられます。2つめは“ピリ辛水菜”。3つめは“デトロイト”。これは、ビーツという、お砂糖の原料にもなったりする野菜の仲間の、若い葉の部分です」
その他の野菜は、産地がどこなのか日本地図を使ってみんなで確認してみました。

野菜の話に真剣に耳を傾ける子どもたち
野菜の話に真剣に耳を傾ける子どもたち

タマネギ(淡路島)・パプリカ(茨城)・ミニトマト(長野)・オクラ(沖縄・宮崎)・きゅうり(宮崎)・ロメインレタス(長野)

子どもたちは、全国各地でさまざまな野菜が生産されていることを再認識できたようです。

いろいろな野菜の産地を知ろう!

子どもたちが勢揃い「ボクも参加してるです~」(こくさん)
子どもたちが勢揃い「ボクも参加してるです~」(こくさん)

先ほど川島農園で収穫したナスとピーマンの食べ方
についても、新海さんが紹介してくれました。
「今日、明日までがいちばんおいしくて栄養価も高いので、早めに食べましょう。ナスは、なるべく切り口をつくらない状態で調理するとおいしさが逃げません。ピーマンは、手でちぎって調理すると、味がしみ込みやすくなります。縦、横と切り方を変えると味が変わり、苦みが苦手な場合は輪切りではなく縦切りにすると繊維を壊さないので、苦みが少なくて食べやすくなりますよ」
今夜はきっと、皆さんの家でナスやピーマンの料理がテーブルに並ぶことでしょう。

三浦の直売所を見学&ショッピング

「マグロのいろんな部位が売ってるです~」(こくさん)
「マグロのいろんな部位が売ってるです~」(こくさん)

体験ツアーの最後は、三崎港産直センター『うらり』へ。今日見てきたマグロや野菜がどのように店頭に並び、どのように売られているのかを見学しながら、ショッピングも楽しみ、三浦産の食材を自宅でも味わってもらいます。
『うらり』に並ぶマグロをはじめ旬の魚介類や野菜などは、スーパーより安くて新鮮。また、マグロの加工品が豊富にそろっているのも特徴だそうです。

マグロのブロックやサクのほか、尾の輪切りを売っているのもマグロ専門店ならでは
マグロのブロックやサクのほか、尾の輪切りを売っているのもマグロ専門店ならでは
店先には、確かな目利きが選んだマグロがブロックやサクになって販売されています。
珍しいのが尾の部分の輪切り。これは、脂ののりや色味など肉質を見るために、競りのときにそれぞれのマグロの横に並べられるのだそうです。これでしっかり、おいしいマグロを見極めるのです。

種類や部位の異なるマグロが並び、スーパーの売り場とは違う迫力です
種類や部位の異なるマグロが並び、スーパーの売り場とは違う迫力です

日頃スーパーで見るのとは違う、迫力あるマグロの姿に子どもたちは興味津々。保護者の方々は真剣に商品を吟味して、サクや冷凍パックを買い求めていました。

生産者が見える国産食材を食べよう!

マグロの解体や野菜の収穫がとても楽しかったようです
マグロの解体や野菜の収穫がとても楽しかったようです

すべてのプログラムを終えて、バスで帰路へ。
「いちばん印象的だったのは何かな?」と小谷さんが尋ねると「マイナス60℃がすごく寒くて驚いた」「冷凍マグロを切るところがすごかった!」「ピーマンをかじったら甘かった」「パプリカが食べられるようになった」など、子どもたちはいろいろな感想を発表してくれました。
また、最後に小谷さんから「皆さん、“食料自給率”のことは覚えていますか。野菜の自給率は80%、魚は55%ですので、お買い物のときにはぜひ思い出して、国産を選んでくださいね」と呼びかけがありました。

「今日1日でいろんな体験ができたです~」(こくさん)
「今日1日でいろんな体験ができたです~」(こくさん)

今回、三浦半島の生産者の方々とふれあい、おいしさを追求する真摯な姿勢やこだわりを知り、とてもいい勉強になりました。
近頃は、名前やイラストが添えられた、生産者の顔が見える商品と出逢う機会も増えてきています。日本各地でさまざまな農林水産物をつくり、食卓へ届けてくれる生産者に思いを馳せながら、食卓でぜひ、そのこだわりやおいしさを感じてみてください。

次回ヒミツ探検隊のご案内

次回は、八ヶ岳を舞台にこだわりものづくりに挑戦し続ける生産者とふれあいながら、日本人の主食「米」の魅力を発見しに出かけます。実際に稲を手刈りをして、飯ごう炊さんにも挑戦。八ヶ岳のおいしい水で育ったお米を無農薬栽培で育った野菜とともにピクニックランチで堪能します。稲刈りしたお米は後日、手作りしたラベルが貼られた自分だけのオリジナルお米パックにしてご自宅にお届け!さまざまな体験を通して、ホンモノの味やおいしく食べる工夫などお米の魅力を知ることができます。ぜひご参加ください。



■プログラムタイトル:フード・アクション・ニッポン!八ヶ岳でおいしいお米のヒミツ探検隊
■開催日程:2015年11月1日(日)
■応募期間:2015年10月2日(金)~10月25日(日)を予定


(Mogu・Maga編集部)
取材協力:まぐろ問屋三崎恵水産川島農園城ヶ島 遊ヶ崎リゾート三崎港産直センター『うらり』